気がつけばクリスマスは終わった。クリスマスツリーはもうどこにもなかった。
一昨日の夜、さっさとブログを書いて眠りについた。気がつけば12時間も寝ていて昼頃に起床。体が軽かった。土日もいつも起きている通りに起きたいと思うが、なかなか実践できない。朝が弱い割に平日は朝5:40頃には起きているのが不思議に思うほどには朝が苦手だ。遅めの朝飯を食べる前に加湿器を丁寧に洗った。いつもは雑に洗ってごめんな~と呟いた。
今年携帯会社をauからpovoに変えた。au時代につけていた故障紛失サポートなるものが継続で契約できたので契約していた。しかし月々1000円払ってまで故障・紛失に備えるのも馬鹿らしく感じて解約しようと決めた。該当のサポートに電話をしてみたところ、「解約するのは構いませんが、icloudが50→5GBしか使えなくなりますよ」と一言。精々3GBしか使っていないよな…と思いながら携帯を開くと写真で17GBも使っていた。写真の整理が必要になった。
写真は扱いが難しい。消したら喪失感に襲われ、整理しなかったら溜まっていくばかり。思い出した時にしか見返さない割に消すことができない。溜まり続けた写真をこれを機に整理すると決意。写真をgoogleフォトにアップデートをしつつ、いらない写真は消した。高校時代の友人の写真が高画質で残っていた。同じ写真が何枚も入っていた。1枚だけを残して消した。旅行の思い出はその時の空気まで鮮明に思い出した。オーストラリアも北海道もまた行きたい。
1300枚ほど写真は消した。まだ10GBも残っていた。
夜になって黒金さんと合流して飲みに行った。今までテイクアウトしかしてこなかったもぢょい幕張本郷本店に入る。the 大衆居酒屋という雰囲気で俺には合っていた。いつも賑やかでなかなか入ることが出来なかったが、初めて来たのが黒金さんと一緒で良かった。サラダが美味しかった。サラダには香辛料が入っていた様だが、舌が馬鹿すぎて「カレーみたいな味がします」と言ってしまった。それを見て黒金さんが笑っていたのでまあ良いか、と思った。
2軒目はいつものお店に行った。入った瞬間に小学校時代の友人と遭遇。彼と知り合ったのは小学生時代で、そして仲良くしていたのも精々4年くらいだった(彼は私立の中学校に行ったので離れ離れになった)。彼とは連絡を取らないと関わるはずもないのに、予備校が一緒だったり、俺のバイト先に偶然ご飯を食べに来てたり、途中下車した駅で偶然に会ったりする。恐らく奇妙な縁で繋がっている。昨日もお店に置いてある俺のフライヤーを見て、店のマスターと彼で俺の話になったタイミングで俺が入店してきたらしい。
帰り際「俺はお前の幼馴染ポジションにいると思ってるよ」と彼が言ってきた。ブログであったり、Twitterのライブ告知を見てくれているらしい。幼馴染。こういう人達のことを大切にしてこなかった今までの自分を変えようと思った。でもなんか照れ臭かったから「早く帰れ馬鹿」と返した。こういう時の返しは未だ勉強中。24歳、まだまだ勉強しなきゃいけないことが沢山ある。
それから黒金さんとゆっくり話した。お互いの身の上話であったり、この場にいない先輩の話だったり、バンドの話をゆっくりとした。途中でマスターも混じって話した話で印象に残ったことが一つある。ある先輩(Sさんとここでは呼ぶ)が自分のライブに来たお客さんの名前や、前のライブにも来てくれていたこと、そしてお客さん一人一人に挨拶していたことを知った。最近「人は話し方が9割」と名付けられた本を買った。『人はこの本を読んでいるあなたと同じように自分を知ってほしいし、褒めてほしいのです。それが会話の大原則です』と書かれていた。黒金さんは「お客さんはそういう繋がりを求めている人が多い」と言った。Sさんはバンドが活動休止するまでお客さんの顔と名前を覚えていたらしい。そういえばSさんは俺の名前も覚えてくれていた。スタジオで会うたびに声をかけてくれて「こんな俺にも声をかけてくれる…」と思っていた。
そういう繋がりを大事に出来ているバンドの仲間の顔が浮かんだ。お客さんに向き合っていた。俺は、そうじゃなかった。すぐに苦手な人や気まずくなった人を遠ざけていた。間違っていた。
「ボーカルはそういうの苦手な人が多いんだよ」と黒金さんは言う。俺は今、俺一人でバンドを始めようとしている。俺以外に誰がやるのか。本当はお客さんの顔も名前も覚えていたのに、自分がどう思われるかだけ考えて、萎縮してしまって声をかけられなかった。
「ヒロキは自分が見えていない。好きだと思ったらそれしか見えない。一歩引いて見渡せないんだよね。人間の視野はこんなに広いのに」と言われた。黒金さんと別れた後も一人家に帰れず、ふらふらと歩く。
「下を見て歩くんじゃなくて上を向いてみればいつもと違う街が見えてくる」と言われた。視線を上げる。かつて中学生の頃に通った帰り道。新しい家が建っている。図書館はこんなに綺麗になった。夜空にはサンタクロースもトナカイもいなかった。
「もらう」ことを待つより、もっと「分け合う」ことを大切にしたいと思った帰り道。