ゴールデンウィークの始まりを祝うかのような街の雰囲気と今の自分はどう考えても不釣り合いだった。連休前のこの時間が一番楽しいのだろう。大学生にたくさんすれ違った。恋人達が乾杯しているのを見た。キャッチを取り締まる警察もどこか気が抜けている様だった。会社で「五月病に注意するように」と通達が来た。スタジオくらいしか予定が無いゴールデンウィーク、どう足掻いても五月病にはならない気がした。相変わらずコロナの感染者は高止まりをしていて、それでも街には活気があった。俺だけがどこか取り残された気分にもなる。(被害者ヅラするなよ〜)と自分に呼びかけながら帰路を辿った。久々に飲みに行くか迷ったけど今日はやめた。天秤に乗せた時に、一人で過ごす方に少し傾いた。ただ、それだけの話なのだ。
スケジュール張を開けば、赤い数字が一番上の行にズラリと並んでいる。迷った挙句、明後日はサウナに行くことに決めた。
