2022/6/2 Sound Stream sakuraにてライブ

ライブだった。急遽のサポート変更にも対応してくれた黒金さんとDには頭が上がらない。6/2はCUTMANSの寺澤がサンストで働き始めて初のブッキングをする日だった。確か4月頃から決まっていたライブだったから、何とかしてバンドで出演したかった。あれやこれやの事情を乗り越えてなんとか迎えた日。真っ直ぐにライブがしたかった。

 

 

久々の千葉はやたらと暑かった。午前中にDと二人でスタジオを終えて車でサンストへ向かった。二人きりでやるリハは一瞬で終わったので、一度俺は着替えを取りに帰宅した。真昼間、平日、晴れた木曜日、志津駅。ホームに差し込んだ光は梅雨と呼ばれる季節を忘れてしまったかの様だった。一度家に帰りシャワーを浴びて荷物を入れ替えて再びサンストへと戻った。

 

 

トリだったので、トリ前の山先大正さんまでゆっくりライブを見ることができた。久々にライブを見る人、今日初めて出会った人、鳴らし方を思い出すようにライブをする人。各々の思いが見え隠れするようなライブだった。いつの間にか「この人はこのライブ中何を思っているのだろう」という視点でライブを見るようになっていた。MCの言葉の綴り方や、演奏の良し悪しも超えて、その人そのものを残酷なほどに映し出す板の上。"板の上には魔物が潜む"と表現した方がいたが、改めてその通りだと思った。

 

 

灯人のライブもまさにそんなライブになった。久々にこの場所に来れて、ここに立てて嬉しい、という気持ちが溢れていた。音楽が、ライブハウスが、バンドが好きである自分を取り戻した25分だった。働くこと、飯を食うこと、朝ちゃんと起きること。紛れもなく大事で大切なことを、真っ直ぐ受け取れないまま25歳になった。ギリギリで何とか繋いできた今日、そのギリギリを少しだけ許せた瞬間があった。剥き出しの自分で立っていた。

 

 

この日のライブは小中高と一緒だった友人もチェックしてくれた様ですごく嬉しかった。打ち上げでは、残っていたメンバーとギリギリまで話した。最後まで残れなかったのが悔しかった。でも、寺澤が「もっとライブをしてほしい」と言ってくれたことや、沢山の人に良い評判を貰えたことが嬉しかったから、今日はこれ以上何かを貰う必要は無かった。終電で海野さんと共に帰った。実家のベッドが暖かかった。