2021/12/18 痛みを伴わない教訓には意義が無い

鋼の錬金術師展 RETURNSに行ってきた。

鋼の錬金術師」とは月刊少年ガンガンにて連載されていた作品で、連載が終了してもう何年も経つが、未だにファンが多くいる。俺もその根強いファンの一人。今年で連載開始して20周年ということで開催された催しで、原画やラフ画、実際に絵の具で塗られた漫画原稿が展示されている。(2021/1/16まで池袋サンシャインシティにてやっているので気になる人は要チェックです)

鋼の錬金術師に出会ったのは小学生の頃で、当時はアニメの一期がやっていた。最初に見た時は、ダークな世界観、血もたくさん出て、弟身体無い、でただただ怖いアニメかと思っていた。しかしストーリーは先が読めなくて気になるし、主題歌はかっこいいし、絵はすごく綺麗だし、、、で結局劇場版も親と見に行ったのを覚えている。小学生ながらにハマっていたので、自分の中のかっこいい男の基準はエドワードエルリックになったのは言うまでもない。典型的に漫画のキャラクターに憧れるガキだった。未だに自分を犠牲にして他人を守るような男や傷跡を大切な人に見せない姿勢に憧れてしまう。

今改めて読むと、最初はただのファンタジーとして楽しんでいた漫画がそう一筋縄では行かないことに気が付く。例えば1話の1ページ目に書いてある「痛みを伴わない教訓には意義がない」の台詞はかなり重くのしかかるような気持ちになる。この数年で自分はたくさんの経験をして成長したと思うが、その道筋はかなり蛇行していて、大きな痛みや喪失を伴うものだった。最近でも嫌なことがある度にこの言葉を思い出す。

本当にこの作品について書きたいことが山ほどあるのだが、ネタバレに触れないで書くのが難しい。これを読んでいる人はぜひ原作を読むか、アニメを見るかしてほしい。全年齢対象で心臓の奥を熱くさせてくれる作品です。